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UIとUXの違いとは?図解でわかる初心者向け解説

UIとUXの違いが5分でわかる!初心者向け完全ガイド

UIとUXの違いが気になるあなたへ|この記事でわかること

Webサイトやアプリのデザインについて調べていると、よく出てくる「UX」と「UI」という言葉。
「どっちもデザインに関係ありそうだけど、何が違うの?」「どちらを重視すればいいの?」と、混乱した経験はありませんか?

実際、Web制作の現場でも「UXとUIを混同して使っている」「UIの見た目だけを整えてUXを見落としている」なんてことも珍しくありません。

この記事では、UX(ユーザー体験)とUI(ユーザーインターフェース)の違いを初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。
これからWeb制作を学びたい方、デザインの基本を理解したい方におすすめです。

この記事で分かること

  • UXとUI、それぞれの意味と役割
  • UXとUIの違いを一目で理解できる図解
  • よくある誤解や混同の理由
  • 実務でのUX/UIの活用ポイント
  • 優れたUX/UIの実例紹介
  • Web制作者としてUX/UIを意識すべき理由

UXとは?ユーザー体験のすべてを設計する考え方

UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、「ユーザー体験」を意味する言葉です。
これは単なる操作のしやすさだけではなく、ユーザーがある製品やサービスを通じて感じる体験全体を指します。

たとえば、ネットショップで商品を購入する場合を考えてみましょう。

  • 欲しい商品がすぐ見つかった
  • 商品説明がわかりやすかった
  • 決済や配送手続きがスムーズだった
  • 商品が予定通り届いた
  • 梱包や同梱物に好印象を持った

この一連の流れ全体が「UX=ユーザー体験」です。
UXは「デザインの見た目」ではなく、「どれだけストレスなく目的を達成できたか」「期待以上の価値を感じられたか」を重視します。

UXが重要視される背景

UIとは?ユーザーと接する“見える部分”のデザイン

UI(ユーザーインターフェース)とは、ユーザーが製品やサービスとやり取りをする「接点」や「見た目のデザイン」のことです。

Webサイトでいえば、以下のような要素がUIに該当します。

  • ボタンの配置やデザイン
  • ナビゲーションのメニュー構成
  • フォントサイズや色使い
  • 画像の見せ方
  • 入力フォームの構成や操作性

UIが優れていれば、ユーザーが迷わず直感的に操作できるため、目的の達成までスムーズに進めます。

UIは「使いやすさ」「見やすさ」の土台となる

UIは見た目の美しさだけでなく、操作性や視認性がとても重要です。
たとえば、問い合わせフォームのボタンが目立たない場所にあったり、文字が小さすぎて読みにくかったりすると、ユーザーは不満を感じて離脱してしまうかもしれません。

つまり、UIはユーザー体験(UX)に直接的な影響を与える重要な要素なのです。

UXとUIの違いは?図でわかるシンプルな関係性

UXとUIは密接に関わり合っていますが、役割や目的はまったく異なります
簡単に言えば、

という違いがあります。

Webサイトに例えると…

たとえば、あなたがネットショップを作っているとしましょう。

UIとUXの違いを説明する画像。左側にはノートパソコンのイラストがあり、「UI」という見出しの下に「ユーザーがサービスを利用する際に直接触れる・見るものすべて。例:ボタン、メニュー、フォント…etc」と書かれている。右側にはノートパソコンの前で両手でGoodのジェスチャーをしている人物のイラストがあり、吹き出しに「Good!!」と書かれている。「UX」という見出しの下に「ユーザーがサービスを通じて得られる体験すべて。例:使いやすい、面白い、早い…etc」と書かれている。

つまり、UIはUXを構成する要素のひとつであり、UIの良し悪しがUXに大きな影響を与えるという関係にあります。

ですが、UIとUXはイコールではなく、「UIが良ければUXも良い」という単純なものではありません。

UXとUIの関係性:どちらが大事?どちらも必要?

UXとUIは対立する概念ではなく、お互いを補完し合う関係です。
どちらか一方に偏ると、ユーザー満足度が下がる可能性があります。

UXだけに偏った場合、“導線や全体設計は考え抜かれているが、UIが使いづらくて離脱されてしまう”という状態になってしまったり、その逆にUIだけに偏った場合、“見た目は美しいが、目的の情報にたどり着けない”という状態に陥ってしまったりもします。

UX→UIの順番で考えるのが基本

実務のWeb制作では、まずUXを設計し、その上でUIを整えると良いというのが私の意見です。
理由は、UXがサービス全体の体験を定義し、その体験を実現する手段の一部がUIだからです。

UX/UIの理解が活きる場面|実際のWeb制作の流れに沿って解説

UXとUIの違いを理解すると、Web制作のあらゆるフェーズで役立ちます。
ここでは、ホームページ制作の典型的な流れに沿って、どの段階でUXとUIを意識すべきかを解説します。

企画・要件定義(UX)

  • ターゲットユーザーやペルソナを定め、ユーザーが求める体験を設計
  • サイトの目的(例:集客、問い合わせ増)とユーザーゴールを整理
  • ユーザーがサイト訪問からゴール達成までの動きを設計(カスタマージャーニー)

情報設計・サイト構造設計(UX)

  • コンテンツの配置、ページ遷移の導線を決定
  • ユーザーが迷わず欲しい情報にたどり着ける構造を作成

ワイヤーフレーム作成(UI要素が入り始める)

  • ページのレイアウトやUI部品の位置を仮置き
  • 「ボタンはどこに配置すべきか」「視線の流れはどうなるか」を検討

デザイン・実装(UI)

  • カラー、フォント、余白、写真やイラストなどのビジュアル要素を整える
  • 実際の操作性を意識しながらユーザーが直感的に操作できるUIを構築

テスト・改善(UX+UI)

  • 実際のユーザーが使いやすいか、ゴールにたどり着けるかをテスト
  • 離脱ポイントを分析して改善(UX面、UI面の両方から検証)

UXとUIが優れているサイトの事例紹介(3選)

ここでは、私個人がUXとUIがうまく設計されているな~と感じたサイトを3つピックアップして紹介します。
「どのように体験をデザインしているのか」を意識して見て・利用してみると、また面白い発見があるかもしれません。

メルカリ|UXの導線設計が秀逸

メルカリ

UXポイント

  • 初心者でも簡単に出品できるフローが整っている
  • 出品手順がシンプルで、写真を撮って価格を決めるだけ
  • アプリ全体の情報設計がわかりやすく、欲しい商品にもすぐたどり着ける

ユニクロ|UIがシンプルで直感的

ユニクロ

UIポイント

  • 商品写真の見せ方が洗練されており、商品を選びやすい
  • カラーやサイズの選択ボタンが見やすく配置されている
  • 無駄な装飾がなく、操作や閲覧のストレスが少ない

LIG|遊び心と操作性のバランスが良い

LIG

UI・UXポイント

  • UXポイント:コンテンツが豊富だが、目的別の導線がしっかり整っている
  • UIポイント:アニメーションやビジュアルデザインでブランドの世界観を伝えている
  • 情報量が多くても迷わないサイト設計

これらのサイトに共通するのは、ユーザーの目的をスムーズに達成させる導線(UX)」と「見やすく使いやすいUI」のバランスが取れている点です。

Web制作者としてUX/UIを意識すべき理由

UXとUIの違いを理解し、両方を意識することはWeb制作者にとって大きな武器になります。
その理由を3つに整理しました。

クライアントとの打ち合わせがスムーズになる

サイトの成果やコンバージョン率に直結する

今後のWeb人材に必須の基礎知識

UX=体験、UI=見た目という基本を押さえたうえで設計できると、制作物の質も成果も大きく変わります。

まとめ:UXとUIの違いを理解して、より良いWeb体験を設計しよう

ここまで、UXとUIの意味・違い・関係性について解説してきました。
最後にポイントを整理します。

本記事の要点
  • UX=ユーザー体験全体の設計、UI=見た目や操作性の設計
  • UXとUIは対立する概念ではなく、互いに補完し合う関係
  • UX→UIの順番で考えることで、より良いWeb体験が実現できる
  • 優れたUX/UI設計は、ユーザー満足度やサイト成果に直結する

UX=体験、UI=見た目。
この基本を意識してWebサイトやアプリを設計すると、ユーザーにとって価値のあるサービスを届けられるようになります。

次は、あなたが日々使っているサイトやアプリをUX/UIの観点で観察してみましょう。
きっと「ここが使いやすい」「ここは改善できそう」といった気づきが得られるはずです。

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